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よむ庭Vol.22 水を通すコンクリート?

こんにちは、設計の大塚です。
早速ですが今回のよむ庭は、透水性コンクリートについてお話ししていきます。

「そもそも透水性コンクリートって何?」
って9割の方は思われると思います。

日常生活では聞きなれない言葉ですよね。
僕も庭に携わる仕事をしてなければ一生耳にしなかった言葉でしょう。
透水性コンクリートとはその名の通り水を通すコンクリートです。


水を通すと何がよいのかの話しの前に、まずは通常のコンクリートの話しから...
コンクリートは砂利、砂、セメント、水から構成されているんですが、
砂利と砂の隙間にセメントペースト(セメント・水)が入り隙間が埋まるため水を通しません。

対する透水性コンクリート...
(透水性コンクリートといっても最近ではいろいろな種類があるので、ここでは弊社がよく使用するドライテックの話しをしたいと思います。)

ドライテックは内部に細かい隙間をたくさん持つ「ポーラス構造」により高い透水性があります。

と言っても
水を通すってどういう事?
コンクリートなのに?
流れた水はどこにいくの?
???ですよね。


見た目から...


断面を見ると...
粒々感のあるコンクリートというか...
白いアスファルトというか...(写真では黒いですが、日が経つと白くなってきます。)
コンクリートとアスファルトの中間のような見た目です。

ポーラス構造の為、水は骨材(砂利)を抜けて地中に浸透しますので、自然環境にも良いとされています。
また通常のコンクリートに比べて滑りにくく、地面の温度上昇がしにくいのもメリットかと思います。

「自然環境って言われても...。」「家の中で過ごすから温度上昇は別に...。」
いまいちピンときませんよね。
その気持わかります。

上記理由はあくまでオマケのようなもので、実は透水性のコンクリートにしか出来ないことがあります!

それは...


ずばり...


勾配をとらなくていい!!

これに尽きます。

通常コンクリートは水を通さない為、表面を水が流れていくように最低でも1.5%程の水勾配をとる必要があります。
1.5%の水勾配とは、コンクリートの始まりから1m進むと1.5cm上がっている傾斜がついているという事です。
2%ならm/2cm、10%ならm/10cmです。
体感的には、2~3%くらいの勾配が多い気がします。

1mにつき2~3cmだと大した事ないように思いますが、もし土地が広くて、長い距離のコンクリートが必要な場合、
10mだと20~30cm、20mだと40~60cm上がる計算になります。(それに伴って周りの土や土留の高さも変わってきます。)

そんな時に透水コンクリートなら、水勾配が必要ない為、フラットな施工が可能になります。

あとよくあるのは、
「道が高くて家が低いからコンクリートは諦めてます。(コンクリートをする勾配が取れない)」というパターン。
透水性コンクリートなら諦めなくても大丈夫です!

ほかにも
「隣の母屋と段差なく行き来したいけど、コンクリートをすると水が母屋側に流れて行ってしまう。」というパターン。
透水性コンクリートなら排水に気を使わなくても大丈夫です。

コンクリートの性質上、どうしても付きまとう
勾配
高さ(段差)
排水
という問題が透水性コンクリートならすべて解消できます。

※上記条件でも透水性コンクリートじゃなくても解消できる場合もあります。
(勾配を工夫する・排水設備を設ける等)

なかなか出番のない透水性コンクリートですが、
透水性コンクリートにしか出来ないことがあります。

諦める前にまず相談してください!(どっかで聞いたことあるな..)

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